1200年以上の歴史に思いを馳せる、平安時代の国指定重要文化財。
厚母郷・豊洋台エリア
安養寺 / 厚母大仏(木造阿弥陀如来坐像)
国道191号を川棚温泉から下関市街地方面へ向かい、「厚母大仏」の案内標識に従って左折すると、その先にある住宅地の一角に「安養寺」はあります。
枝ぶりの素晴らしい松が優しく迎えてくれるこのお寺は、桓武天皇の時代(781~806年)に建立されたと伝えられています。
本堂奥の大仏殿には、国指定重要文化財である「厚母大仏(木造阿弥陀如来坐像)」が、凛とした空気の中に安置されています。
「安養寺の黒仏」とも呼ばれる「厚母大仏」は、かつて長門国分寺の奥の院にあったとされ、その胎内には「田村将軍祷念佛」との銘文とあり、坂上田村麻呂(758~811年)の祈念によって建立されたと伝えられています。
実に1200年以上の歴史を持つ、像高296.1cmの堂々とした姿は、その美しさで参拝者を魅了します。
事実、仏前に座り、数十分間じっと見つめている方もいらっしゃるそうです。
この大仏殿は、平成17年に建築された比較的新しい建物です。
その設計者は、著名な建築家で「下関市川棚温泉交流センター(川棚の杜)」や新国立競技場「杜のスタジアム」の設計者でもある隈研吾氏。
豊浦に深い所縁のある隈研吾氏が、竹や杉、地元の土など自然の素材を活用し、「厚母大仏」の尊顔に朝陽が当たるよう、計算し尽くして設計したものです。
取材してみて、「もう一度訪れたい」、そう思いました。
もう一度訪れたら、また同じように思うのかもしれません。
看板わんちゃんに癒やされて。
お寺を訪れると出迎えてくれるのが、看板犬の「らい」くん。 出迎えのときは元気な鳴き声なのに、不思議とお迎えのあとはとても大人しいのです。 可愛らしいその姿で、訪問者を心を癒やしてくれます。