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“絶世の美女”に押し寄せる、悲しく儚い時の流れ。

川棚エリア

小野小町の墓

“世界三大美人”の一人に数えられる小野小町のお墓が、川棚温泉の北東にある小野にあります。

小野一族の文才を継いだ小町は、和歌の世界で活躍する一方、“絶世の美女”とうたわれて周囲の視線を一身に集めました。
しかし、いくら小町といえど、流れる歳月には逆らえません。
もともと自尊心の強かった小町は、色褪せていく自らの姿が耐えられず、老いさらばえた姿を京の都にはさらせまいと、全国を転々と流浪したのち、この地にたどり着きました。

村人は皆親切で、小町に温かく接しましたが、一人思い悩む小町の心は、一向にすぐれません。
小町は、愛用の銅鏡を片時も離さず、日ごとに失われていく美貌に無常を感じながら、晩年をこの地でひっそりと暮らし、果てたと伝えられています。

「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」

その身を隠し通すことを選んだ心の内をそのまま物語るように、小町のお墓は小さく、ひっそりと岩陰に佇んでいます。

「虚無僧墓バス停」から徒歩3分。
お墓の前までは細くて急な坂道になっていますので、足を滑らさないようご注意ください。

お問合せは、豊浦町観光協会(083-774-1211)まで。

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