若きリペアラーの楽器愛が溢れるメンテナンスショップ
ミュージックサポート三日月
下関市役所豊浦総合支所のすぐ近くにあり、様々なお店が軒を連ねる「エイトカワタナ」。そこに管楽器専門のメンテナンスショップ「ミュージックサポート三日月」はあります。
店内には、日本全国から送られてきた多くの管楽器たちが。それらは、お店の代表・東本さんによる修理を待つ楽器たちです。大小様々な部品で構成される管楽器の修理・メンテナンスは、とても細かな作業を必要とします。東本さんは、依頼主の思いをしっかりと受け止め、繊細かつ丁寧な仕事で、故障した管楽器たちを生き返らせていきます。
小串の出身で、自身も高校まで吹奏楽部に所属していた東本さんは、こう語ります。「中学生のころ、なかなか上達しないことを理由に、演奏を諦めて部を去った友達がいました。でも、のちになって、うまく演奏できなかった原因が楽器の故障にあったことが分かったのです。同じような理由で演奏を諦める人がいなくなるように、修理の道に進むことを決心しました」。
岡⼭県の修理⼯房に弟⼦⼊りし、3年間の実地経験を経て、地元豊浦でお店をオープン。早速、⺟校の吹奏楽部から依頼を受けるようになりました。その後、古い楽器でも安易に買い替えを勧めたりせず、依頼主の要望を汲み取る姿勢や、短納期・低価格にもかかわらず丁寧に仕上げる仕事ぶりが徐々に評価され、口コミでその存在が知られるようになり、今では、北海道から沖縄まで日本全国から依頼が舞い込んでいるのだそうです。
修理に加え、部品やメンテナンス品、楽器本体の販売も行っているほか、「高価な楽器を購⼊する人が後悔することのないように」という心遣いから、楽器のレンタルも行っています。
「三日月は、満月に向かって日々大きく成⻑していくから」というのが店名の由来。その由来どおり、向上心を持ってファンを増やしていく東本さん。依頼主に寄り添う姿勢にも、頼もしさと清々しさを感じました。
かつて「サックスをやってみたい!」と思い立ったものの、何もせずに挫折した筆者は、「当時東本さんのような人が身近にいれば、今頃はステージ上で演奏していたかもなぁ」などと妄想してしまうのでした。
※「ミュージックサポート三日月」は、2025年3月21日に移転予定です。
移転先:下関市豊浦町大字川棚11478-4"
店内には、練習用・試奏用の個室もあります。 卵の梱包材を壁に貼り詰めた室内は、防音効果ばっちり! 集中して練習・試奏ができます。